DIY NAS「2026年版」から学ぶ自作ストレージの最前線

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この記事の途中に、以下の記事の引用を含んでいます。
DIY NAS: 2026 Edition


1. 十四年の歴史が紡ぐ「DIY NAS」最新事情とは?

自作NAS(Network Attached Storage)は、ここ数年で一気に一般のITユーザーの関心事となりました。
クラウドサービスの普及により、誰もが「自宅でデータを安全に、かつ自在に管理したい」と考えはじめています。
今回ご紹介するのは、DIY NAS構築の第一人者とも言えるBrian Moses氏による、恒例の「DIY NAS: 2026 Edition」。
同氏は「十四年前に自分の記憶容量が限界に達した」ことをきっかけに、コミュニティに迎合されない孤独な決断として自作NASの構築とブログを始めたパイオニアです。
今や毎年恒例の「DIY NAS」記事となり、多くの自作派の参考指標とされています。

彼はその動機についてこう述べています。

“the communities I was looking for answers in were actively hostile towards what I wanted to do. This resulted in my decision to build my own DIY NAS and share that as one of my very first blogs.”

(訳:私が答えを探していたコミュニティは、私がやりたいことに対して積極的に敵対的でした。これが、自作NASを構築し、それをブログでシェアした最初のきっかけとなりました。)

当時ですら少数派だった「自宅NAS自作」は、今や技術力と工夫、パーツ選定のセンスが問われる”大人の趣味”とも言えます。
2026年、その最新トレンドを追ってみましょう。


2. 2026年版DIY NASの主張とポイント ~原文引用とともに~

まず、Brian氏は明確な設計基準(Criteria)を継続的にもっています。
記事から、その肝となる部分を抜粋します。

“Small form factor… At least six drive bays… An integrated, low power CPU… Homelab potential… It’s important to remember that these are my criteria, and not necessarily yours. Every DIY NAS builder should be making their own list of criteria and reconcile all of their component purchases against the criteria that’s important to them.”

(訳:小型フォームファクター、少なくとも6台のドライブベイ、統合型低消費電力CPU、ホムラボとしての活用性…。これらは私の基準であり、他の人のものではありません。すべてのDIY NASビルダーは、自分なりの条件リストを作り、それに照らしてパーツ選定をすべきです。)

2026年版の主な特徴・構成は以下のとおりです。

  • 小型ケース(JONSBO N4)+Mini-ITXマザーボード(Topton N22 Intel Core 3 N355搭載)
  • 6台の3.5インチHDD+2台の2.5インチSSD(うち4ベイは背面SATAバックプレーン非搭載、コストダウンの狙いも)
  • メモリは32GB DDR5 SODIMMを推奨(価格高騰への批判も有り)
  • 10GbE/2.5GbE LAN含む高速ネットワーク
  • ブート・アプリ・VM用SSDを駆使し、用途分離が可能
  • OSはTrueNAS Community Edition 25.10.0.1
  • ベンチマーク・消費電力検証も実施
  • パーツ価格上昇への現場感ある言及

技術と実用、そして時流を意識した「自作愛」が随所からにじみ出ています。


3. DIY NAS最新モデルの「真価」──なぜ今“自作”なのか?

■小型化と拡張性の両立

NASにおいて「小さいのに高機能」は最大の憧れ。
たとえば省スペース用のMini-ITXケースに8コアCPU+10GbE+8SATAと盛り込むのは、2020年代中頃までは個人レベルでは勇気がいる構成でした。
2026年モデルでは、”Topton N22 + Core 3 N355”という格安+多機能な中華マザーの進化を適切に享受しています。

著者が毎年中国製Toptonマザーに行き着くのは、「圧倒的なコストパフォーマンスと適切な機能」の両立があるから。
一般ユーザーの多くが忌避しがちなAliExpress経由購入も、ストレージ界隈ではもう日常となりつつあります。

■消費電力意識とホムラボ対応

24時間稼働を前提とするNASでは、省電力は絶対条件です。
15Wクラスの最新インテルCPUに、用途ごとに最適なストレージ階層化(ブート/アプリ用SSD、本体HDDなど)、ファンも静音性を重視してNoctuaなど高品質なものを自前交換する徹底ぶり。
また近年は「ただのストレージ」以上に、Dockerや自宅サービスVMをNASに乗せる活用が人気化。
余裕あるCPU/メモリ・複数M.2・高速LANの組み合わせは“自宅DC”を志向する人にうってつけです。

■「価格高騰」時代のリアルな悩み

驚くべきは、その現実主義。
最近では半導体・物流コスト高により、HDD・SSD・メモリ・電源など自作パーツ全般の値上がりが深刻です。
著者もパーツ価格に幻滅し「今年は見送るか?」と思ったとも述懐します。

“As I prepared to build this NAS, component prices disappointed me. Hard drives, SSDs, and RAM prices were all rising.… I briefly considered not publishing a DIY NAS build this year…”

(訳:NASを組もうと準備した時、パーツ価格は私を失望させました。HDD、SSD、RAMなど全てが値上がり… しばらく今年のDIY NAS記事は見送ろうかとも考えました)

2024~2026年の自作民が最も痛感しているポイントではないでしょうか。
だからこそ、「手持ちパーツの流用」「将来の増設計画必須」「適宜コストダウン案も提示」など、無理のない堅実な姿勢が伝わってきます。


4. コアユーザ視点で考察する「DIY NASの価値」と課題

■圧倒的なカスタマイズ性と長期的投資価値

ブログ著者が強調するメリットの一つが「純正品では得られない自由度と将来性」です。
例えばメモリ・ストレージ・NIC・電源など、どの部品も後で交換・増設が可能。
既製品NAS(例:Synology, QNAP)の大半はハード拡張性が貧弱で、数年後に時代遅れになるリスクが高い。
これは「技術的資産」として自作NASが大きな価値を持つ根拠でもあります。

逆に言えば、「トラブル時や初期組立での手間・試行錯誤が厭わしい人」「ハイスペックを活かしきれないライトユーザー」には不向き。
また、ややコアなリスクとして中国系マザーの信頼性やサポート体制、パーツ故障時の交換対応ほか難所も残っています。

■ソフトウェア活用の進化

もう一つ注目すべき進化はOS(TrueNAS系)の柔軟さです。
2026年版は最新版のTrueNAS CEを選択。

“TrueNAS has always done everything that I need it to and they haven’t given me any reason to consider anything else. … it’s legitimately an enterprise-grade storage product, which is exactly the quality of solution that I want my data to depend on.”

(訳:TrueNASは私の必要なことはすべてやってくれるし、他に乗り換える理由がなかった。エンタープライズ級の品質で、家庭用途でも理想的です)

エンタープライズ品質のZFSやプラグイン・VMサポート・WebUI操作性など、昔に比べ導入ハードルも劇的に下がりました。
Plexなどメディアサーバ、Nextcloudや自宅サイボウズ的用途まで、1台で多用途展開が常識となっています。

■気になる点――「本当の意味のコスト感覚」

DIY自作は単純な初期コスト比較だと意外と割高になることも。
実は「(既製品NASでも使える)中古x86マシン+高速NIC増設」なら最低限構成は容易だったり、JONSBO N4ケースのような“安さの理由”にも要注意。
(例:SATAバックプレーン無し=ドライブ交換がとても大変)

製品寿命・パーツ流通・電気代・構築/メンテの手間など、(かかる時間や知識も含めて)どれだけ「納得できる自己投資」と考えられるかが重要です。


5. 「DIY NAS」から考える、2026年型デジタルライフの示唆

2026年現在、NASはプロ・個人問わず“情報生活を根底から支えるライフライン”となりました。
記事全体を通し、「プロスペックの夢、制約下での工夫、コスト現実主義」をバランスよく伝える名レビューだと感じます。

どんな人にDIY NASがおすすめか?

  • データストレージを日々拡張したい(動画編集や写真家、IT技術者、研究者など)
  • IoT/自宅ホームラボ(Homelab)、自宅システム連携に興味がある
  • 市販品NASが物足りない、将来性とカスタマイズ性を求める人
  • 自作パーツ選びやOS構築、ベンチマークの楽しさも重視する

反対に、おすすめできないのは?

  • 即日稼働・サポート至上主義なライトユーザー
  • トラブル時の自己解決力やメンテ時間を確保できない人

そして何より大事なのは「自分なりの設計基準」、著者の言葉を借りれば

“Every DIY NAS builder should be making their own list of criteria and reconcile all of their component purchases against the criteria that’s important to them.”

(訳:すべてのDIY NASビルダーは、自身の基準リストを作り、それに照らし合わせて部品調達を行うべきです)

つまり、他人の組み方を丸パクリするのではなく、自分の用途・未来を見据えて投資・設計すること。
この記事はその「考え方の本質」を教えてくれる良質な教材だ、と断言できます。


■まとめ|あなたは2026年、自作NASに挑むべきか?

  • パーツ価格上昇局面でも、“賢さ”と“愛着”はDIY NAS最大のアドバンテージ
  • 小型・高機能・省エネ・将来拡張性を自分の手で作れる時代
  • WindowsやMacしか触れたことのない方でも、少しずつDIY/OSSの世界に踏み出してはいかがでしょうか?

構成やベンチマークの詳細は、ぜひ原文ブログもあわせてご参照ください。
自作ストレージの“次の一手”が、きっと見えてくるはずです。


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